2016-09-16

白と黒



今日、卒業を宣言してきた。
一区切りつけることを伝えてきた。

流れで始まった仕事だった。
すごくありがたかった。

「お金がない」という言葉を漏らす人は多くいる。
けれど、本当に無一文寸前まで行ける人は大勢ではない。
だから、お金はあるのに満足しない人間のその言葉を信用しない。

一度目は、カメラマンになるべくバイトとアシスタントと個人事業を。
食っていけないから、バイトは辞められなかった。
ある日、同僚の30代女性に聞こえる距離で「あいつ」呼ばわりされて陰口を叩かれた。
私の答えは簡単だった。
必要とされないところで働く価値はない。
だから辞めた。
上司は、必要だから辞めるのを考えなおすよう私を止めた。
でも、私は意思を変えなかった。
おそらく私は頑固なのだと思う。

二度目は、一年勤めて仕事は性に合っていた。
学ぶ意欲もあった。
でも、家族の喧嘩や、攻め合いに心が折れた。
ぶつかり合うことは決して悪いことではない。
終着点が間違っていなければ、率直に言える環境は素晴らしい。
誰がいけないのか責任を転嫁するより、同じ過ちを犯さないための工夫をしたかった。
甥っ子が退院するその日に突如辞めた。
甥っ子の面倒と、姉のフォロー、母の手伝いをすると決めて辞めた。
数ヶ月、どっぷり家族と過ごした。
深夜遅く泣いて起きる甥っ子の世話は楽しかった。
おそらく私は幸せ者なのだと思う。

そして月末の新たな展開に向けて、私は白と黒をつけてきた。
二股をかけ予防線を張って行動することができない性だから、
区切りをつけて真っ裸で正面向いて歩いていく。
おそらく私は馬鹿なんだと思う。